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情報を考えるシリーズ第3回】
  講演「宣伝費ゼロの広報術」
  〜市民活動にとって有効な広報戦略と手段とは〜

市民活動にとって広報が重要であることが分かっていても、実際にはなかなかうまく
いきません。市民活動がどう広報し、メディアとどう付き合うか等を第一線で広報マ
ンから学びます。

 
▼メディア掲載
   
  ●日本経済新聞 2005年9月8日夕刊:生活コミュニティー
▼講座概要
●日時

2005年9月3日(土)17:00〜21:00

 
●会場
キャロットタワー 世田谷文化生活情報センター5F セミナールーム
東京都世田谷区太子堂4-1-1(東急田園都市線三軒茶屋駅下車)
http://www.setagaya-ac.or.jp/index.html
●講師
高橋眞人 氏(PRコンサルタント/(株)プラップジャパン プロデューサー)
 
●主催・共催など
主催 / 特定非営利活動法人イーパーツ
共催 / (財)せたがや文化財団 生活工房
後援 / 世田谷区
   
●参加者

76名

 
●参加費

1,000円

▼講演内容
 

○メディアに取り上げられることは、ある種の通信簿

 

私がPRの世界に入ったきっかけは、成人式の時に区の広報誌から取材を受け、大きく取り上げられたことです。その時はどうやったら記事にしてもらえるのかという知恵もなく、とにかくうれしかった。誰でも、自分のことが素敵に報道されたらうれしいと思うでしょう。それは社会に認めてもらったということだからなのです。
今、ブログやWebなどがありマスメディアを通さずに広く社会に知らしめる方法がありますが、マスメディアとの違いは自分以外の第三者が価値を判断しているということです。マスメディアは公共的なものですから、 そこに掲載されたということは「公益的である」「社会的に重要なことである」と通信簿をもらったとの同じことなのです。
市民活動をされている方は、これを十分に利用して、自らの活動をより社会に知らしめて、パブリックに認めてもらうことが重要です。 昔から、市民活動は宣伝することに無頓着で、とにかく良いことをすればよい、という考えが多いのですが、市民活動団体を維持するには、人手なり資金なり自分達にとって 足りないものをもらわないと活動できない存在であり、そこが企業と根本的に違うところです。ですので、最初は区報、地方紙、全国紙に取り上げてもらい パブリックを世の中に認めてもらう努力をすべきです。

   
  高橋眞人氏
   
 

○戦略的PRには、メッセージの絞り込みが必須

 

どうやれば自分達の活動を新聞に取り上げてもらえるのでしょう、という質問をよく受けます。
それには、「どうしてPRをしたいのか」「何をPRするのか」を明確にする必要があります。「どうしてPRをしたいのか」、これは皆さんすぐに答えが出るでしょう。 会員や寄付を増やす、またはイベントに参加してほしい等というものでしょう。では、その対象となる人に何を伝えたいかとなると なかなか明確になっていないようです。皆さんが、何を目的にしており、どんな活動をしていて、何を認めてもらいたいか、これが社会へのメッセージなのです。 社会的存在である市民団体にとって、このメッセージこそが存在意義なのです。
野鳥の会、WWF、ピースウィンズジャパンなど大きな団体は、皆さん明確なメッセージをお持ちです。トンボを守る会というがあります。 メッセージが明確にしたとたん、活動が認められ行政からいろいろな問い合わせを受けるようになり、自然環境館の館長という話がでたくらいです。
メッセージが決まったら、どうやって広報するかということになります。企業は大きなお金をかけてこれを行います。市民団体はお金がありません。どうしたらよいかというと、一つはインターネットを使うことでしょう。 更に必要なことは、新聞・雑誌・テレビに取り上げられるようにすること、つまりパブリシティです。例えば、グリーンピースという環境系NGOは、核輸送船に小型ボートで体当たりする等 わざと過激なパフォーマンスを繰り返すことでメディアに取り上げてます。野鳥の会も紅白歌合戦に毎回参加し存在を知らしめ会員を増やしてます。
その為には、メッセージを明確にすることが重要なのです。実は、メッセージの中身やPRの手法は、それほど重要ではないのです。共感を生むのは、明確なメッセージにあるのです。 すべての人が共感してくれることは難しいです。だからこそ、分かってくれそうな人に周知してもらう為にも、明確なメッセージが要求されるのです。 小泉首相は、敵も多いが支持者も多い、それは彼がPRの天才だからです。支持してくれるような人を支持してもらうように周知させることがPRなのです。

   
  講座風景
   
 

○メディアの上手な利用法

 

紙は、インターネット・ブログにとって変わられてきている。しかし、マスメディア(新聞)のパブリシティにはかなわない。それは、マスメディアが取り上げるのが公共性の高いものだからです。では、どうやってマスメディアに取り上げてもらうかです。
まず、新聞社の支局に連絡をとります。そして何をしたいかメッセージを伝えることです。まずはタウン誌、新聞の都民版、全国紙と徐々に大きくしていけばよいでしょう。
ネタづくりも重要です。より大きく取り上げてほしかったら、今ニュースになっている社会現象を積極的に自分達の活動に関わらせるという手もあります。例えば、地震があったらすぐにチャリティコンサートを行うなどです。これには時間が重要になります。一番最初しか記事にならないからです。
よくプレスリリースを出さなければならない、といわれます。しかし、市民団体の場合はFace to Faceがよいでしょう。
活字になるとテレビが取り上げる率が高くなります。それは、放送局のディレクタが新聞雑誌をよく読んでネタをさがしいるからです。その意味では、がんばって本を出すのもよいでしょう。 ぐっと団体の信頼性があがります。

  高橋眞人氏
   
  ○ブログとPRは違う
   

ブログの作り方を教える講座が増えてます。しかし、ブログをいくら勉強してもPRを学んだことになりません。チラシをつくること、ホームページを作ることは、PRの為にの一つツールにしか過ぎません。イベントを企画することとも違います。
PRとは、自分達のやっていることをどうやって相手に伝えるか、それを考えることでしょう。今回、具体的な話をしなかったのは、広告ではないからです。PRでは具体的な話をしようとすると、ある団体を決めてそれをコンサルして・・とい作業が必要になります。それは、1時間半では難しいです。今回、PRとは何か、なぜ必要か、どうすれば良いのかなどお話させて頂きました。 これらを参考にして、ぜひ、それぞれの団体で自分達が何を行う団体かを考え、世の中に皆さんの活動を周知させ団体を発展させて下さい。

▼講演者プロフィール
高橋眞人 氏 (株)プラップジャパン プロデューサー
http://plaza.rakuten.co.jp/masatotakahashi/
  読売新聞社に入社後、科学部記者として環境庁、気象庁など、さらにマルチメディア 取材班としてIT分野の記事を担当。退社後は、世界最大の大手のPR会社ウェーバー・ シャンドウィック・ワールドワイドを経て、03年に日本メディアストラテジー株式会 社(JMS)を設立。医療、金融、IT、選挙など幅広いPRを手がけるとともに、国内外の 企業・団体・官公庁にPRコンサルティングを提供している。 現在、株式会社プラップジャパン プロデューサー。

・著書「宣伝費ゼロ時代の新しいPR術ー低予算で商品や会社を知らしめる知恵と方法」 (KAWADE夢新書)
・翻訳 リチャード・レアマー氏+マイケル・プリチネージョ氏著『クチコミで動かす!〜思い通りにウワサを生み出すPR術』(PHP研究所)